第89回日本版画協会版画展

第89回日本版画協会版画展に入選しました。
10月8日(土)~10月22日(土)
東京都美術館(上野)


前回、前々回はB部門での入選だったのですが、今回はA部門に出品しています。
A部門とB部門の違いはサイズです(レベルではありません)
75×75cm以上の部門と75×75cm以下の部門で分かれています。
確かに、大きい版画と小さい版画は分けないと小さい版画が見劣りするかも。
でも、そもそも版画って「掌の宝石」と呼ばれるくらい小さい作品が多かったはずだけど。
今の版画はとにかく大きい。
大きいと迫力があっていいんだけど、小さくて細密な作品も良いものが沢山ある世界。
集めるなら、小さいサイズがいいように思う。

何故、今更日本版画協会にコツコツ出し始めたかというと、今までお世話になった人たちへの生存確認です。
大体、制作続けている人って大学院出て、ずっと版画協会も出しているような人が多いんだけど、私は「権威に媚びるのは自分の目指す作家像と違うんじゃないか?」と20代の頃、考えていて(なんかロックな感じを目指していた)団体展に出したり、有名な公募展に出したりしなかった。
あと、大学生の時に講師に来た作家が「出品料を取る公募展に出すな。グループ展に出すと劣っている奴に引っ張られて損をする。就職?なんでそんなことするの?」みたいな話をしていて(すごく乱暴に要約したけど、大体そんなことを云っていた)、まぁ、そういう考え方もあるよね~と聞き流せば良かったんだけど、その時はすごく素直だったので「そうなんだ」と思って、タダの公募展に出したり、グループ展に参加しなかったり、暫く就職しなかったりした。
夫にその話をしたら「就職したら負けなんて・・・そんな大学絶対子どもに行かせたくない」と云っていた(笑)
就職したら負けというか、就職をするなら絵画学部じゃなくてデザイン科に行くべきで、就職したい奴がなんで絵画学部にいるんだ、みたいなニュアンスだったと思うが。
・・・と、ここまで書いていて「なんて親不孝なんだろう」と思った。ただ、東京で一人暮らしで、バイトしながら絵を描くのって大変だからやんない方がいいよって思う(というか、不可能に近い)
それで、「結婚するしかないな」と思って、寄ってきたテキトーな男とつき合ってしまって、すごく嫌な思いとかしたけど。弱っている時に近づいてきた人間には要注意(その時、得た教訓)
なんの話だっけ?
そうだ、心を入れ替えて、日本版画協会に今更出し始めたのは東京でお世話になった先生たちに恩返しすべく出しているという話でした。