美のミューズ

去年、応募していたスペインのカダケス国際版画展に入選していて、カタログが送られてきました。

DCIM0832

カダケスはサルバドール・ダリがガラと晩年に過ごした場所です。
ダリが過ごした屋根の上に卵が乗っている家は当時のまま残されているそうです。
ガラはダリにとって、創作のインスピレーションを与えてくれる女神であり、生活を管理してくれるパートナーでもありました。
子どものようなアーティストの手綱を引いて、才能を開花させる手助けをするなんて、凄いですよね。
そういう女性が欲しい、と思っている男の人って多いかもしれません。ミュージシャンとか。
まぁ、ダリぐらい才能がないと誰もついて行けないと思うけど・・・。
ダリはそれぐらい天才なんだと思います。

私は浪人中に大規模なダリ展で初期から作品を観て「この人が同じ予備校にいたら、全員潰される」と思いました。
芸大で、同級生に一人ズバ抜けて才能がある人がいると、周りの生徒がやる気をなくして学校に来なくなったりする、という話を聞いた所為かもしれません。
そういう人って、「自分よりデッサンがうまい」というレベルではなく(描けて当たり前の世界なので)、作家として既にもう確立されているような気がします。
ダリの作品はそんなに好みじゃないんですが、それでも圧倒されました。
それは偏執狂的に徹底描写されているのと「一度観たら忘れられない」というインパクトの強さによるものかもしれません。
「アンダルシアの犬」というトラウマをテーマにした映像作品も観たのですが、19の時に観て、未だにトラウマです。
おそるべし、ダリ。

mini print internacional de cadaques