ニトロちゃん

無心での展示が終わりました。
今回の展示は1ヶ月という長い期間で、ゴールデンウイークも挟んでいたこともあり、沢山の方にご高覧いただきました。
また、出産直後だったこともあり、スタッフの方にも大変お世話になりました。
ありがとうございました。
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先日、同時期に開催していた北斎展に行ってきました。
北斎は生涯で90回以上引っ越しをしたり、片づけをしなかったエピソードが有名ですが、あの独特の視点の浮世絵といい、ADHDだったのかもしれません。
ADHDの特徴は多動や不注意ですが、片づけが苦手で自分のやりたいことには集中できるのに、興味がないことには集中できず、人の話を聞いていないように見えるのも特徴です。
ただ、ADHDの人は独創的で、常識では考えられないアイデアを出す人が多く、漫画家やアーティストには多く見られます。
会田誠もエッセイに自分のADHD的特徴を色濃く受け継いだ息子が学校で暴れて、しょっちゅう嫁が呼び出されているというようなことを書いています。
それでいて、困った風ではなく、息子を「星の子」と名付けているそうです。
それぐらい大らかに考えられたら素敵なことです。

発達障がいのある著者が自分の子ども時代を漫画化した作品。
「ニトロちゃん」(沖田✕華)
当事者の声というのはとても参考になって、ニキリンコさんの本や「自閉症だったわたしへ」なども自閉症の人の追体験ができます。
この漫画では小、中学校の先生に誤解され、厳しく指導されるシーンが多くて、胸が痛くなります。
漫画に描くことが復讐になっているようですが、描くことによって、カタルシス効果が得られたのではないかと思います。
あとがきに著者が「同級生に話を聞いたら、『あの先生、いい人だったじゃん』という意見があり、耳を疑った」というような内容のことを書いていたが、当事者以外はそんなもんなのかもしれません。